ハワイに移住後間も無く、全く英語の出来ない4歳の長男を塾に通わせ始めました。そこで、小さな次男を抱っこしながら長男の授業が終わるのを待っていた時に、初めて話しかけられました。
彼女は、ご自身の息子さんが、長男にとって第一志望の学校を卒業したばかりであることを教えてくれました。そして、如何にその学校が素晴らしい学び場であるか、もしその学校に入学したいのであればアドミッション・オフィス(受験窓口)にいる親しい友人を紹介してくれる、と言い始めたのです。
突然そのような話になる前には、根掘り葉掘り我が家の状況を聞かれたような記憶があります。私達が賃貸しているマンション(コンドミニアム)が何処であるのか、夫はどのような仕事をしているのか、どれくらい真剣に小学校受験を考えているのか等々です。なるべく差し障りなく簡潔に答えていたつもりですが、ハワイに全く知り合いがいない状況で移住をしたので、第一志望の学校の内情をお話してくださる方には無関心ではいられませんでした。なのでその時は取り敢えず連絡先を交換し、再び後日お会いすることとなりました。
お話をしていく中で、なんと、学校に2万ドルの寄付をすると合格の可能性が一気に高まる、という寄付金話を勧めてこられました。アドミッション・オフィス(受験窓口)で働く彼女の親しい知人経由で受験前に寄付をすることにより合格の可能性を高められる、というのです。
日本の保育園ママ・パパ友と飲んでいる時に、「慶應幼稚舎に2000万円寄付するぐらいで入れたら寄付するよ〜。でも実際にはそれだけでは足りないらしいよ!」と酔っ払ったお金持ちパパ友さんが冗談を言っていたことを思い出しました。「これはまるであの時みたいなお話?ハワイだと金額が200万円(当時の為替レート)なの?一体これは本当のお話?!」と驚きです。
この話を一応夫にも伝えました。しかし、冷静に考えれば考える程、やはり私達にはピンと来ませんでした。本当の話なのかも分からず、又、わざわざそのような裏口入学のような方法には頼りたくない、と思ったからです。
彼女は、息子さんの卒業アルバムを見せてくれ、その学校での様々な体験談を聞かせてくれました。息子さんがご卒業されたのは確かな事実です。とてもお話上手で頭の良さが分かる方でした。でも、実際にその学校に合格して入学し、徐々にその学校の内情を知れば知るほど、彼女のお話はやはり妙だった!と感じざるを得ませんでした。200万ドル(2億円以上)寄付をされたご家族のご子息が入学されている話は有名でしたが(アメリカでは高額寄付者のお名前が堂々と建物の名称に残ったりします)、それは全く別次元のお話ですので。
2万ドルはお渡ししませんでしたが、彼女の高校を卒業をしたばかりの息子さんに少しばかり受験前の家庭教師をしてもらいました。アルファベットを教えたり簡単な日常会話を教えて貰う家庭教師です。言われるがままにお支払いさせて頂いていましたが、、、いざ自分の子供達の高校卒業後のアルバイト時給を知ると、あの時は随分破格のお値段をお支払いしていたのだな、ということが分かります。一人で幼子二人を連れて渡米し、誰も知らない、右も左も分からない異国の地で生活を始めたばかりの時の懐かしい思い出です。皆様も妙なお話にはどうぞお気をつけ下さいね。


コメント