アメリカの大学のフラタニティ(fraternity、グリーク組織)に入るプロセスは、通常「リクルートメント」または「ラッシュ(rush)」と呼ばれる新年度開始の期間を通じて行われます。そして正式な入寮は翌年となります。
リクルートメントは学期の初め、多くは秋学期に開催されます。興味のある学生は、大学内のフラタニティが主催するラッシュイベントに参加します。これらのイベントは、カジュアルなミートアップ、スポーツ活動、ディナーなど多岐にわたり、フラタニティのメンバーと交流する機会となります。参加者は各フラタニティの雰囲気、文化、価値観を学び、自分に合う組織を見極めます。
次男の大学の場合は、一週間の大学入学オリエンテーション期間に様々なラッシュイベントがあり、毎晩のようにお洒落なお店でのディナーに行き(タダ飯だと喜びながら)、先輩が運転する大きなバンに乗ってミニゴルフに行ったりと大忙しでした。それぞれのフラタニティにかなりのイベント予算があるようです。次男はサッカー部にも所属したので毎晩練習があり、八方美人にそれ程多くのイベントに顔を出すのは無理なので、最終的には二つのフラタニティに絞って参加したそうです。
これらのイベントを通じて、フラタニティ側も参加者を評価します。この期間中、学生は興味のあるフラタニティを訪問し、質問をしたり、メンバーの話を聞いたりします。このコミュニケーションがとても大切な評価プロセスとなります。次男も興味のあるフラタニティのメンバーととにかく沢山話したと言っておりました。フラタニティの先輩は何人もおりますので、何度もイベントに参加しより多くの先輩と話すことが大切なようです。
ラッシュ後、フラタニティは気に入った候補者に「ビッド(Bid)」と呼ばれる入会オファーを出します。次男によると、フラタニティの先輩方は毎晩のようにどの候補者が自分達のフラタニティに合うかを話し合い、最終日には朝の4時まで話し合い、ビッドをあげる候補者を決めたそうです。それまで以上にお洒落なレストランでのディナーにセミフォーマルな服装で参加し、かなり儀式的な雰囲気がある中ビッドが手渡されたと聞きました。
ビッドを受け取った学生は、その後それを承諾するのか辞退するのかを決めます。承諾した場合、「プレッジ(Pledge)」と呼ばれる期間が始まります。これは正式メンバーになる前の試用期間で、数週間から数か月に及び、フラタニティの歴史やルール、価値観を学ぶ指導的内容が含まれます。プレッジ期間中、候補者は課題や活動を通じて組織へのコミットメントを示します。最後に、プレッジ期間を無事終えた候補者は「イニシエーション(Initiation)」と呼ばれる儀式を経て、正式なメンバーとなります。
日本の大学しか知らない私にはとても興味深く感じました。しかし、以前も書きましたがGreek Lifeは大学により内容も入寮率もかなり異なります。次男の大学の場合は全学部生の約34%がGreek寮に所属していますが(男性学生の約43%、女性学生の約23%)、長男の大学の場合は学部生全体の約9%程度しかGreek寮(フラタニティまたはソロリティ)に所属しておりません。長男の場合は、2年目から友達とアパートを借りての共同生活をしております。

